名刺の作成を印刷会社に依頼しようとしたときに、「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」という言葉を見かけたことはありませんでしょうか。
「オンデマンド印刷」が安くて納期も早いけど、「オフセット印刷」となにが違うのかがわからないという方が多いのではないでしょうか。
今回は「オンデマンド印刷」と「オフセット印刷」の違いとそれぞれのメリット・デメリットについて紹介します。
目次
1.オンデマンド印刷
オンデマンド印刷の「オンデマンド」は、英語の「On demand」のことであり、「要求に応じて」という意味です。つまり、オンデマンド印刷とは、「要求に応じて必要な部数を提供する印刷」という意味になります。
通常の印刷では版を作製してから印刷をしますが、オンデマンド印刷では版を使用せずにパソコンのデジタルデータを直接プリンタに送って印刷します。そのため、版を作製(製版)する費用や時間が削減できるので、小ロットの場合は単価が安くなり、かつ短納期での納品が可能です。
オンデマンド印刷のメリットをまとめると以下のようになります。
■オンデマンド印刷のメリット
・印刷において最も手間と費用が掛かる製版が不要
・小ロットの印刷が安価
・短納期
一方、オンデマンド印刷のデメリットとしては以下があります。
■オンデマンド印刷のデメリット
・印刷時にズレが生じやすい(上下左右約2mm)
・細かい文字が滲むことがある
・グラデーションや網掛けでムラが生じやすい
・紙の種類や厚さに制限がある
・気温などの影響を受けやすく色が安定しない
・CMYKカラーで表現できない色は印刷不可
2.オフセット印刷
商業印刷物の印刷方式の主流である平版(へいはん)印刷のひとつです。なお、「オフセット」とは「付けて離す」という意味です。
オフセット印刷では、一度版に塗られたインクをブランケットと呼ばれる樹脂やゴム製の転写ローラーにいったん(オフ)し、そのブランケットを介して印刷用紙に転写(セット)します。このように版と印刷用紙が直接触れない印刷方式であるため、「オフセット」と呼ばれています。
出典:
「ファイル:Offset print ja.png」(2016年10月2日 (日) 15:55 UTC)『ウィキペディア日本語版』
オフセット印刷がオンデマンド印刷よりも優れているのは、写真やイラスト、文字を細部まで鮮明に表現できるという点です。そのため、細かい文字であっても滲むことがなく、きれいに印刷できます。また、イラストのグラデーションや網掛けもムラが発生したりしません。さらに、色もCMYKカラーだけでは表現できない色(特色)も使うことができますので、オンデマンド印刷よりも表現できる色が豊富です。
■オフセット印刷のメリット
・写真やイラスト、文字を細部まで鮮明に表現できる
・CMYKでは表現できない色を使うことができる
・大量に印刷すると単価が下がる(名刺サイズで1,000枚以上)
■オフセット印刷のデメリット
・製版のコストがかかるので小ロットの場合は割高である(印刷コストの大半が製版)
・製版の作成に時間がかかるので納期が遅い(一般的に一週間以上)
3.オンデマンド印刷とオフセット印刷の使い分け
結論から言いますと、品質を重視する場合と大量印刷する場合は「オフセット印刷」、小ロットでコストと納期を重視するのであれば「オンデマンド印刷」ということになります。
品質の良さ、つまり印刷物の仕上がりの綺麗さという点では写真やイラスト、文字など、細部まで鮮明に表現できる「オフセット印刷」が有利です。
オンデマンド印刷も品質面では日々向上してきているものの、まだオフセット印刷にはおよびません。
しかし、小ロットでの印刷の場合では、コストや納期の面でオンデマンド印刷に歩があります。オフセット印刷では製版に時間がかかるので1週間以上かかることも多いですが、オンデマンドの場合は製版が不要のため翌日や翌々日に入手することができる場合もあります。
さいごに
当社のWeb名刺注文システム「会社の名刺」は、オンデマンド印刷とオフセット印刷のどちらも対応しております。品質、予算、納期などお客様のご要望に合わせて最適な印刷方法でご提供致します。
ご興味がございましたら、ぜひ一度お問い合わせください。